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ホーム>でぶぶの読んだ本考察|2016年10月に読んだ本(2016年10月31日更新)

でぶぶの読んだ本考察|2016年10月に!読破!した本


「でぶぶの読んだ本考察」は本サイト管理人でぶぶの小学生の読書感想文以下のテキトーな考察です!独断と偏見で読んだ本を評価(10点満点)までしちゃうよ!ちょっと辛口かもしれません・・・

※「ネタバレ」があるかもです!「ネタバレ」が絶対に嫌な方はこれ以上読み進めないように!



書名・北天の馬たち
作者・貫井徳郎(作家)
出版社・角川文庫
評価・4点

文庫の新刊が出たら必ず買う作家貫井さんの新作です。横浜の馬車道で探偵事務所を営む二人と探偵事務所の下で喫茶店を営むマスターが主要登場人物(物語はマスター視点)です。面白いし読みやすいとは思うんですが、「貫井さんにしては普通かな」という感想です。



書名・三国志外伝
作者・宮城谷昌光
出版社・文春文庫
評価・4点

文春文庫の宮城谷さんの「三国志全12巻」の外伝です。宮城谷さんの三国志は北方さんの三国志に比べると「血沸き肉躍る」みたいなことはないのですが、正史に準拠した味わいがいのある三国志です。外伝では王粲、韓遂、許靖、公孫度、葬エン、太史慈、陳寿などそこまで有名でない方が取り上げられています。ちょっと淡々としすぎかな、という気もしますが・・・。



書名・日露戦争史(全3巻)
作者・半藤一利
出版社・平凡社ライブラリー
評価・6点

昭和史の大家半藤さんの日露戦争史、大作です。ただ、同系統の大作「昭和史」に比べると中身のキレ味は落ちている印象。それは年齢からくる筆力の衰えなのか、専門の昭和史ではないからなのかは分かりません・・・。またいわゆる通説との対比や昭和の戦争との対比に重点が置かれ過ぎている点も少し無粋な気もします(それを意図してか、それを書きたくて書いた作品かもしれませんが・・・)。坂の上の雲などの日露戦争に関する文芸作品を読んだ次に読む作品としてはなかなか良いのではないでしょうか。



書名・扼殺のロンド
作者・小島正樹
出版社・双葉文庫
評価・4点

読んだことなかったのですが、本格ミステリー界ではかなり押されているお方らしくはじめて読んでみました。「窓やドアの開かない事故車の中で女は裂かれた腹から腸を抜き取られ、男は高山病で死んでいる」という島田荘司っぽい訳のわならない状況(笑)から話はスタートします。確かに怪奇的な状況が数多く登場するのですが、解決編においてそこまでの納得感やカルタシスは訪れませんでした。可もなく不可もなくといったところでしょうか・・・本屋で見かけた超分厚い「武家屋敷の殺人」の購入はとりあえず保留ですかね・・・。



書名・よるのふくらみ
作者・窪美澄
出版社・文春文庫
評価・7点

特に真新しい設定とはないですが、これはなかなかいいんじゃないでしょうか。今まで何冊か窪さんの作品を読みましたがこの「よるのふくらみ」か「ふがいない僕は空を見た」のどちらかが一番ですね。窪さんの新作文庫そろそろ買うのをやめようかなと思っていましたが、また買うと思います。



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書名・大戦国史
作者・いろいろ(企画本)
出版社・文春文庫
評価・2点

文春文庫(そこそこ重厚な出版社)で半藤さん、宮城谷さん、津本さん、和田竜さん、葉室さん、伊東さんら有名作家の対談入りだったので「これはお買い得か」と思って買ってみましたが期待外れでした。対談(例えば「川中島合戦を探偵する」とか)は悪くなかったので、全部対談にしてほしかったですね。対談以外の部分が長すぎたし、それほど読み応えがありませんでした。「おまえ事前にもっと中身をチェックしてから買えよ」と単に私には合わなかったということでしょう。



書名・星々たち
作者・桜木紫乃
出版社・実業之日本社文庫文庫
評価・8点

お見事の一言。相変わらずいつもと同じようなパターン(北海道のちょっと陰鬱な風景・女たとの生と性などなど桜木ファンにはおなじみ)なのだが何故にこんなに読ませるのだろうか?女三代(ばあちゃん・娘・孫)とその周囲の人々を描く作品、桜木さんを読んだことない人にもおすすめです!(桜木さんの作品の中でも評価は高いです)



書名・恋する寄生虫
作者・三秋縋
出版社・メディアワークス文庫
評価・5点

ライトノベル(ライトノベルの定義はいまだによくわかっておりませんが・・・)は苦手で何作か挑戦してみたのですが、同じ作家の本をもう一度買うということはありませんでした・・・この三秋さんを除いて。三秋さんのは何だか読みやすいんですね、さすが書店で展開されているだけあります。この「恋する寄生虫」は三秋さんの他の作品に比べればインパクトは不足しているように感じましたが、相変わらず非常に読みやすかったです。ただ、表紙も口絵もけっこう萌えな感じなのでおっさんは人前で読めません(笑)おっさんはブックカバーをして読むか自宅で読みましょう。



書名・新リーダー論
作者・池上彰・佐藤優(対談本)
出版社・文春新書
評価・5点

前にも書きましたが、佐藤さんの(まじめな)本は単独で書いてるのを読むと難しいですが、これは説明おじさんの池上さんとの対談本なので非常にわかりやすいです。特に現在の世界情勢について対談した「米国大統領選挙」「英国EU離脱」「パナマ文書と世界の富裕層」あたりは好奇心を刺激されました。



書名・サラは銀の涙を探しに
作者・橋本長道
出版社・集英社文庫
評価・7点

「サラの柔らかな香車」の続編。「サラの柔らかな香車」は表紙が金髪な少女でタイトルもタイトルですからそこまで期待していなかったのですがなかなかの力作でした(作者の橋本さんは元奨励会員とのことなので内容がリアルです)。個人的には今作は前作を上回る力作だったのではと思います。今回はやさぐれ気味の中年棋士鍵谷と前作でも登場した女流棋士の七海を中心に物語が展開しますが、それゆえかえってとっつきやすくなっております。将棋小説はなかなか良作が少ないように感じますが、この橋本さんの2作はおすすめです。気になる方は表紙は気にせずに買ってみてください。



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