ホーム>阪神タイガース補強選手列伝>成本年秀

成本年秀 〜阪神タイガース補強選手列伝〜

成本年秀投手のデータ
右投げ右打ち 1992年ドラフト2位
<経歴>
大阪ガス
千葉ロッテマリーンズ(1993〜2000)
阪神タイガース(2001〜2002)
ヤクルトスワローズ(2003〜2004)

成本年秀選手のプロ野球通算成績
年度 試合 先発 勝ち 負け セーブ 投球回 奪三振 与四球 防御率
通算 271 26 20 83 402.1 359 136 3.33


★阪神入団の経緯・・・テスト入団
           ※ロッテ戦力外通告後に阪神の入団テストを受験


★成本選手加入の報を聞いたときの管理人の感想
「確か昔のロッテのストッパーやな・・・多分復活は無理ちゃうか・・・」




阪神にやって来る前の成本選手

阪神に来る直前3年間の成本年秀投手の成績
年度 球団 試合 先発 勝ち 負け セーブ 投球回 奪三振 与四球 防御率
97 ロッテ 11 10.1 10 10.45
99 ロッテ 7.2 4.70
00 ロッテ 1.0 27.00

3球団に所属したがロッテ時代が全盛期で、ルーキーイヤーの1993年から主力の一人として活躍し、特に94年から96年の3年間はストッパー(河本とのWストッパーは有名)を務めた。しかし97年に右ヒジを手術して以降は全く結果を残せず、ロッテに戦力外通告を受けた際にはそのまま引退かとも思われた。

阪神が成本を獲得したとの報を聞いた時だが特に感想はなかった(成本サンゴメンナサイ)。ロッテの元ストッパーだということは知っていたが直近3年間で全く機能していなかったこともありすでに終わった選手だと思っていた。ただし、年棒が安かったこと、ベテラン再生が好きなノムさんが監督だったこともあり「使えなくても当たり前」「もし当たればもうけもの」程度で考えていた。




阪神にやって来た後の成本選手

成本年秀投手 年度別成績(阪神時代)
年度 球団 試合 先発 勝ち 負け セーブ 投球回 奪三振 与四球 防御率
01 阪神 45 20 50.0 34 19 2.34
02 阪神 1軍出場なし


活躍したのは1年だけだったがテスト入団からまさかのストッパー昇格! その精神力はプロ野球のストッパーに相応しかった


★阪神補強選手列伝的テキトー選手評価・・・B


前年阪神のストッパーを務めていたのは葛西だったが、もともと球威や凄い変化球があるタイプではなく、しかも年齢もかなりいっていたので「今年も葛西では厳しいのでは」と思われていた。ただし、適任と思われる投手がおらず葛西の留任、藪のストッパー転向、新外国人カーライルの起用、福原のストッパー起用、伊藤・西川・遠山あたりの使い回しなども考えられストッパー情勢は混とんとしていた。けど成本がストッパーになるなんて誰も思っていなかっただろう(当然管理人も夢にも思ってなかった・・)。

オープン戦で結果を残し、他に際立った候補もおらず、監督がノムさんだったことなどもあって開幕からストッパーに起用される。ストレートは140キロ前後(瞬間最大風速でも145キロくらい)で球威も球速相応という感じ、コントロールは悪くはないが精密というほどではない、変化球もスライダー、フォークなど普通の変化球、どこにでもいる普通の右投手という印象で、セーブがついた試合でもホームラン打たれたり、ランナーけっこうためたりと「いつまでもつかな」「去年のミラーの二の舞だろうな」と思っていた。しかし、最後のところで大崩れせずストッパーとしてシーズン最後まで完走した。

状態としては晩年期にさしかかっており、能力的に最早ここまでの成績(20セーブ・防御率2.34)を残せる投手ではなかったと思うが、ロッテ時代の複数年にわたるストッパー経験、強い精神力などが成本に最後の輝きを放たせたのだろう、プロ野球のストッパーとして相応しい(能力ではなく)精神力の持ち主だったと思う。

翌年は星野監督の構想から外れ、阪神2年目で戦力外。その後はヤクルト、台湾などでプレーするがさすがに選手生活の晩年という感じだった。