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葛城育郎 〜阪神タイガース補強選手列伝〜

葛城育郎選手のデータ
外野手・一塁手 左投げ左打ち 年ドラフト位
<経歴>
立命館大学
オリックス・ブルーウェーブ(2000〜2003)
阪神タイガース(2004〜2011)

葛城育郎選手のプロ野球通算成績
年度 試合 打席 安打 本塁打 打点 四球 三振 盗塁 打率 出塁率
通算 750 1881 417 35 171 152 411 248 316


★阪神入団の経緯・・・トレード
           ※葛城・牧野と谷中・斉藤の2対2のトレード


★葛城選手加入の報を聞いたときの管理人の感想
「えっ、オリックス葛城くれるのっ!?葛城ってすでにレギュラーで将来の主軸候補じゃないんかいなっ!それを谷中でくれるって何かあったんかっ!!」




阪神にやって来る前の葛城選手

阪神に来る直前3年間の葛城外野手の成績
年度 球団 試合 打席 安打 本塁打 打点 四球 三振 盗塁 打率 出塁率
01 オリ 130 469 112 14 53 43 91 268 343
02 オリ 74 246 49 12 15 68 221 273
03 オリ 114 325 71 30 34 83 251 330

立命館大学で大活躍し、逆指名でオリックスに入団。長打力、強肩、俊足という評判でメジャー移籍間近だったイチローの後継者的な活躍が期待されていた。葛城もその期待に応え入団2年目には130試合出場で打率268 ホームラン14本の成績を残し早くも主力選手の一人となる。このまま順調に成長して今後 10年はオリックス外野陣の一角を占めると思われたのだが・・・。

翌年は打率221、2003年は少し持ち直して打率251。成績は多少低迷気味であったが、出場試合数は74試合、114試合と1軍レギュラー格の一人であるとは思っていたので阪神とのトレードはほんとに驚いた。26歳のレギュラークラスの打者を先発ローテを完全に外れた30歳の谷中でもらっていいのか?という思いすらあった。オリックスの大損トレードかと思ったのだが・・・。




阪神にやって来た後の葛城選手

葛城育郎外野手 年度別成績(阪神時代)
年度 球団 試合 打席 安打 本塁打 打点 四球 三振 盗塁 打率 出塁率
04 阪神 77 99 20 14 26 222 273
05 阪神 000 000
06 阪神 1軍出場なし
07 阪神 89 89 40 14 13 31 250 314
08 阪神 112 263 62 29 16 48 261 312
09 阪神 99 204 46 13 16 42 250 317
10 阪神 42 66 12 12 207 292
11 阪神 1軍出場なし


「ウォー」で阪神ファンの認知度抜群に・・・成績は期待に応えたとは言い難いが渋く活躍した


★阪神補強選手列伝的テキトー選手評価・・・C


「オリックスの若き長距離砲」ということで期待していたのだが、阪神に入団した葛城は見た目おっさんぽくとても27歳には見えなかった・・・(涙)さらに葛城にとって不幸だったのは当時の阪神外野陣の充実ぶりだろう、レフト金本とセンター赤星は2人とも全試合出場が当たり前という状態で空いているのはライトのみ、そのたった一つのポジションは(年によって面子は変わるが)濱中、桧山、林、桜井、外国人らと争うことになる。絶対的なライバルとは言えない面々だがこの面々に勝利するにも葛城の実力は微妙だった。

1年目は代打を中心に77試合に出場するが打率222 ホームラン3本に終わる。2年目は1軍で活躍どころか2軍でも打率176、3年目はついに1軍出場なし・・・葛城は終わったと思い、こりゃあオリックスも放出したわけだと勝手に納得した。

2007年シーズン限りで自由契約かなと思っていたが、葛城は1軍の舞台に戻ってきた。最初は代打だったがケガ人が出るとスタメンで勝負強い打撃を披露し、この年89試合に出場。首脳陣の信頼を勝ち取り2007年〜2010年は準主力と思われる扱いを受けていた。

ただし、これは葛城に他を圧倒する力があったというわけでなく、葛城とポジションが被る選手に怪我が多かった点やこの時期新外国人の外れが多かった点などが要因であろう。阪神時代の葛城の印象だが、打撃についてはある程度の勝負強さは感じるものの確実性、長打力ともあまり高くなく、打席での怖さやいやらしさはそれほど感じなかった。阪神入団時は長距離砲タイプだと思っていたが、実際に見てみると「レギュラーで規定打席いっても2ケタホームランは難しいんじゃないか」と感じた、ある程度パワーはある選手だったと思うのだが、打球が上がるイメージがあんまりないのだ。守備は一塁とライトがメインだったが、一言で言うなら「無難」。華麗さのカケラもないが濱中、林、桜井に感じるような不安感はなかった。こんな感じで「レギュラーで使うほどのインパクトや期待感は皆無だが代打や怪我人が出た時の応急処置で使うには最低限の力はある」という印象である。特に阪神の若手外野手は守備がボロボロの人らが多かったので、無難な守備力と最低限の打撃力を持ち合わせている葛城が重宝されたのかもしれない。

また、その能力以上にヒーローインタビューでの雄叫び「ウォー」でキャラが立ち、「ウォー葛城くん」として阪神ファンの間でも認知度が高まった(広澤の六甲おろしと一緒 泣)。ちなみに引退後は西宮で焼き鳥屋さんをやってて店頭に立ってはるらしい・・・行きたいっ!

けどどう考えても葛城や高橋光信に5番打者を任すのは荷が重すぎたような気がする。2005年以降優勝を逃し続けたが、管理人はテレビを見ながら「葛城が5番を打ってるようじゃ優勝は厳しいよな」と、ぶつぶつ、つぶやいていた(涙)