ホーム>でぶぶの考察シリーズ|金本監督解任についての駄文(2017・7・1更新)

でぶぶの考察|金本監督解任についての駄文

■金本監督が辞任してしまった、報道から察するに実質的にはクビだったようだ。個人的には非常に残念である。今シーズン、金本監督はボロカスに言われていた。確かに順位は最下位だし、采配(特に作戦面)は冴えず、ボロカスに言われても仕方ない面もあった。ただ、それでも私は金本監督解任には反対であった。


■私も金本監督は「優勝を狙いにくい監督」であるとは思う。ただ「まわりの意見に流されずチームを変えれる監督」であると思っていた。実際にFA、メジャー帰り、外国人、トレードなどで外部の血で延命を図り、かろうじてAクラスを保っていたチームは完全に破壊された。その代償としての(もちろん采配面のまずさもあったが)最下位である。ただし、個人的にはポジティブな最下位であると考えていた。内野陣を見てみるがよい、捕手・梅野、一塁・陽川、二塁・糸原、三塁・大山、遊撃・北條と金本監督就任前には梅野を除いてスタメンで見ることがなかった選手らである、そして陽川を除いてはこの面子が来季の開幕スタメンを張る可能性も高いであろう。


■ネット上の野球ファンはいわゆる「若手厨(若手好きの意)」が多いのだが、金本監督は就任1年目からその若手厨をたじろがせる勢いで積極的に若手を起用していた。まるで金本監督自身が若手厨のようだった(実際若手が活躍すると超嬉しそうであった)。若手起用のためにベテランや外国人の起用を控え、また順位より若手起用を優先していたようにさえ見えた。今まで阪神の監督でこのような監督は見たことがなかった。監督は、とかく保身に走りがちになったり、バランスを保つのに苦慮したり(本社・編成などへの配慮でベテラン・外国人を使うなど)するものだが、金本監督は「若手起用」という一点に関しては腹が据わっていた。自らの首より「若手起用」のほうが大事なんだろうなと感じたことも多々あった。恐らく金本監督が後3年監督をしても優勝出来ない可能性が高かったろうが、その後に金本監督が起用した若手らによって強い阪神の時代が到来する可能性も高かったと思う。金本監督解任によって若手重視のこの良い流れ(あえて、良いと言おう!)が途切れてしまわないか心配である。




■さて金本監督の後任は矢野2軍監督に決定した。これはこれしかない選択であろう。まず金本政権内で監督が務まるほどの人材と言えば矢野2軍監督しかいなかった(あえて言うなら平田コーチくらいか。片岡コーチは金本監督以上に最下位の戦犯であると思われるのであり得ない)。在野の阪神OBで言えば、岡田氏か掛布氏くらいか(繋ぎであれば和田豊氏もありはありであろうが)。ただ、岡田氏は再登板のタイミングを逸し過去の人という感じであるし、掛布氏に関しては1軍監督の適性があるのか疑問である(個人的にはあくまで育成向けの指導者というイメージで、1軍監督にすると悲惨なことになりそうな気が・・・)。OB以外から引っ張ってくるのであれば落合氏や伊東勤氏などの逸材が野にあるが、阪神という球団の体質的にまずあり得ない。数少ない選択肢の中では矢野2軍監督の抜擢は「1番マシな選択」と言えよう(個人的には一応阪神OBである釣り人・城島氏の監督就任を見たいのだが、本人は野球界とほぼ縁を切り、ソフトバンクの要請すら断っている模様なのであり得ないであろう)。


■矢野監督には、安易な補強に走らず編成面では金本路線を引き継いでほしい。また、金本監督にはいずれ何らかの方で現場に復帰してほしいと思う(阪神であれば嬉しいが、古巣広島でもよいと思う。新井監督、金本打撃コーチなんかも見てみたい。)。