ホーム>でぶぶの考察シリーズ｜阪神タイガース２０２４年ドラフト雑感（２０２４年１０月２６日更新）


でぶぶ的テキトー考察｜阪神タイガース２０２４年ドラフト雑感


以前は毎年「ドラフト前予想」的な文章も書いていたのですが、色々と忙しいのとやる気の低下で５年連続でパスしてしまいました。今年のドラフト１位指名は、宗山内野手の可能性が６０％、金丸投手が３０％、渡辺外野手が５％、その他意外枠が５％くらいかと思っていました。てか「宗山指名しろ！」と思っていましたね。


では今年のタイガースの指名選手を復習しましょう。


　　 　　
順位 名前 ポジション 出身
１位 伊原陵人 投手 ＮＴＴ西日本
２位 今朝丸裕喜 投手 報徳学園高
３位 木下里都 投手 ＫＭＧホールディングス
４位 町田隼乙 捕手 独立・埼玉
５位 佐野大陽 内野手 独立・富山
育成１ 工藤泰成 投手 独立・徳島
育成２ 嶋村麟士朗 捕手 独立・高知
育成３ 早川太貴 投手 ２軍球団・くふうハヤテ
育成４ 川崎俊哲 内野手 独立・石川


今年は金丸・宗山・中村・西川・渡辺の大学生５人がビッグファイブなんて言われていましたが、全体的には層が薄く「不作の年」と考えている人も多いんじゃないでしょうか。また、指名されるのかどうかの当落線上である清原内野手（慶大）がドラフト１位指名以上に注目を集め、野球ファンにおける清原ブランドの凄さを感じました。


阪神の１位指名は金丸投手でした。今ドラフトにおけるナンバー１投手であり、地元出身、しかも（多分）阪神ファンということもあって指名は必然だったのかもしれません。ただ、個人的には宗山内野手に入札してほしかったですね。今季それなりに固定できていた野手陣において二遊間と捕手は明らかに穴でしたからね。今年のドラフト候補に、１年目から梅野、坂本をおびやかせるような捕手はいなかったと思いますが、宗山内野手は木浪・小幡をおびやかすどころかすでに彼らを凌駕しているよう見えます。近年の「即戦力野手１位指名」は大いに成功していたので「今年突っ込むべきは宗山内野手だった」と今でも思っています。


外れ１位は読めませんでしたね。地元の有力高校生（神戸弘陵の村上投手や報徳学園の今朝丸投手）か１回目入札で呼ばれなかった大商大の渡辺外野手あたりが有りうるかなと考えていました。伊原投手とは予想外でした。これは「中継ぎタイプっぽい伊原投手は格的に２位指名の選手かな」と勝手に思っており、「２巡目の入札順の早い球団が指名するだろうから阪神には縁はなかろう」と考えていたためです。


個人的に阪神が獲得してほしかった選手・注目していた選手ですが、
・西山外野手（ロッテ１位）・・・個人的には宗山内野手の次に注目していた（指名してほしかった）選手です。ただ、阪神の選手構成的（外野はある程度揃っている）に１回目に入札する可能性がゼロなのは分かっていました。
・佐々木内野手（広島１位）・・・新井さんや松田内野手（ソフトバンク）を彷彿させるブンブン系のスラッガーで、「彼を獲得して佐藤を外野にまわすのはどうだろう」と妄想してましたが、広島がまさかの１位指名（２位か３位の選手かと思っていました）。なお、長打力不足の広島では佐々木内野手は我慢して起用してもらえるでしょうから、彼にとってはかなり良い球団に指名されたのではないでしょうか。
・渡辺外野手（西武２位）・・・地元大商大の右打ちスラッガー。三塁もできるということで、「大山・佐藤・前川らに刺激を与え、あわよくば彼らからスタメンを奪える存在」ということで指名を願っていましたが、外れ１位でも指名しなかったということはそこまで評価が高くなかったのか、補強ポイントではないと見られていたのか・・・。
・浦田内野手（巨人２位）・・・報道でも出ていた俊足好守の大学生遊撃手。木浪・小幡に喝を入れる存在として２位で指名しても良かったのでは、という気がします。
・宇野内野手（ソフトバンク４位）・・・指名したらファンが喜びそうなタイプの強打の高校生内野手。３位か４位で指名しても良かったのではと思いますが、戸井内野手や百崎内野手とキャラが被るということですかね。
・箱山捕手（指名漏れ）・・・ドラフトファンの間では有名な高校生捕手（高校生№１捕手と評価していた人が多いと思います）。順位縛りがあったのでしょうか？
・清原内野手（指名漏れ）・・・ご存じ清原ジュニア。「育成１位で指名して２軍の一塁手として鍛え上げれば・・・」と妄想したりもしましたが（それぞれの球団ファンが妄想したかと思います）、どの球団も指名しませんでした。来年はどうするんですかね・・・気になります。
・知念外野手（指名漏れ）・・・２軍球団でイースタン首位打者になりましたがまさかの指名漏れ。これはどうなんでしょう？２軍球団の存在意義にも関わりませんかね・・・。どこかが支配下で指名すると思いましたし、最悪育成上位で指名されるかと見ていたんですが・・・。
・山田健太内野手（日本生命）・・・２年前に指名漏れした超有名ドラフト候補。秘かに注目していましたが、やはり指名無しでした（泣）





以下各指名選手に対するでぶぶのテキトーな感想


１位　伊原投手

大卒２年目の社会人投手。「小柄だし中継ぎタイプだろう。幾ら完成度が高いとはいえ１位はないだろうよ。２位でどこかに指名されるんじゃないか」と見ていましたので、１位指名にはビックリしました。ただ、ニュース記事を読むと阪神は先発として見ているようですね。藤川監督も元々かなり注目していたようなので大いに期待したいです。１８年の近本外野手も２位格の選手かと見ていましたが今は球界を代表する選手になりました。伊原投手も私の予想を覆し、小さな大エースになってほしいです（横浜の東投手みたいになってくれたら超嬉しいです）。



２位　今朝丸投手

１位指名も予想されていた地元のスター選手です。「１位即戦力、２位甲子園スター選手」というパターンは時々ありますが、阪神ではあまり成功パターンが思い出せない・・・（私がすぐに思い出すのは１位伊藤外野手２位歳内投手と１位榎田投手２位一二三投手の２つ）、今回は覆してほしいですね。ここで実利・即戦力を選び報道されていた俊足好守の即戦力ショート・浦田内野手（巨人２位）を指名しても良かったかとは思いますが、阪神ファンの心情的には今朝丸投手がベストだったのかなとも思います（私も、多少「ううんんん！？」と思いつつ嬉しいのは嬉しいです）。大型で育成に時間がかかるタイプかと思いますが、２軍はちょっと先発投手が不足気味ですので登板機会は多いかと思います。先発で大きく育ってほしいですね。



３位　木下投手

３巡目では捕手（中日４位の石伊捕手とか健大高崎の箱山捕手とか）にぶっこむのかと思っていましたが、また投手でした。ごつくて速い近年の阪神が好きなタイプの投手です。制球もそれなりのようなので１年目から中継ぎで結構起用されるのではないかと思います。



４位　町田捕手

指名された瞬間は「捕手はそこにいくのか！？」という感じでした。名前は知っていましたがノーマークでした。指名後に慌てて野球太郎で調べてみると１８８センチ８８キロのごつい奴でした。コリジョンによってごつい捕手が減っている中、昔ながらのごつい奴という感じでワクワクしますね。今季独立リーグでなかり打っていますが、独立リーグの打撃成績はあまりあてにならないので（独立リーグで無双していた片山捕手（今季戦力外）も最初は２軍でかなり苦戦していましたからね）、２５年の２軍での打撃成績に注目しています。



５位　佐野内野手

独立リーグの富山の選手ですね。指名の瞬間は「誰やっっ！！」って感じでしたね。ほとんどの阪神ファンが同じ反応だったんじゃないでしょうか(笑)正直全くどんな選手かわからんです。大卒１年目だからそこまで若いわけでもなさそうだし、超俊足という感じでもないし・・・。ただ、支配下で指名したということは阪神スカウト陣の評価がよほど高かったんでしょう。２５年はとりあえずは２軍からでしょうが、どんな成績を残すのか楽しみですね。もしこの選手が１軍準主力以上にでもなったら担当したスカウト（筒井さんですかね？）は名スカウトの仲間入りじゃないですかね。



育成　工藤投手

ドラフト好きの間では知名度が高い徳島の１５９キロ投手です（うん？・・・何か既視感がっ・・・）。制球が怪しく、四国のスピードガンも怪しく、はっきり言ってかなりの博打物件ですが、育成枠であれば問題ないです。というか育成枠はこのような博打物件のためにある、と言っても良いと思います。正しい育成枠の使い方です。



育成　嶋村捕手

独立リーグ高知の選手です。２軍の主化していた片山捕手が戦力外となり、坂本捕手もＦＡ移籍の可能性がありますので（多分残ると思いますが）、捕手の頭数が必要ということなのでしょう。当面のライバルは同期で同じ独立出身の町田捕手ですね（町田捕手は四国でなくてＢＣですが）。町田捕手の成績を上回れるようであれば支配下登録も見えてきます。



育成　早川投手

右の１５０キロ級投手。「元公務員」「新球団くふうハヤテの開幕投手」などのサイドストーリーで結構有名な選手です。阪神２軍との練習試合で好投したのが指名につながったのかと思います。ただ、ウエスタンでの成績もずば抜けているわけではないですし、年齢もまあまあ高い（２５歳）ので、１年目から崖っぷちではあります。この２年で右投手をけっこうな数指名しましたが彼らの中で抜きんでることができるかどうか。くふうハヤテ一期生中唯一の指名選手として、意地の１軍登板を見せてほしいですね。



育成　川崎内野手

独立リーグ石川の選手です、恐らく遊撃手。５位の佐野内野手同様「誰やっっっ！！！」です。今季は遠藤内野手・片山選手（捕手だけど一塁メインだった）、昨季は山本選手（現中日）、板山選手（現中日）、北條選手（現三菱重工）ら２軍の主力を担っていた内野手を大量にクビにしており、１軍２軍の試合をまわすために二遊間の選手は必要ですので納得感のある指名ではあります。佐野内野手と川崎内野手の２軍成績は今後日本海リーグ（石川とか富山とか）の野手の指名有無に大きく関わってきそうです。






全体

独自路線、独立路線ですね・・・・評価しづらいというかよく分かりません。ただ、近年の阪神の謎ドラフトの成功率は高いので期待したいところですが・・・。また、今ドラフトでは独立リーグの選手が多く指名されました（阪神も６人指名しました）、彼らの成績は今後の独立リーグのドラフト指名の増減に（今まで以上に）直結するでしょうから頑張ってほしいですね。


個人的には渡辺外野手（西武２位）とか宇野内野手（ソフトバンク４位）のようなスラッガータイプも一人は指名してほしかったのですが、チーム構成的に今年は必要ないという判断だったのですかね・・・。