ホーム>でぶぶの読んだ本考察>2019年12月に読んだ本(2020年1月2日更新)

でぶぶの読んだ本考察|2019年12月に!読破!した本


「でぶぶの読んだ本考察」は本サイト管理人でぶぶの小学生の読書感想文以下のテキトーな考察です!独断と偏見で読んだ本を評価(10点満点)までしちゃうよ!ちょっと辛口かもしれません・・・

※「ネタバレ」があるかもです!「ネタバレ」が絶対に嫌な方はこれ以上読み進めないように!



書名・やめるときも、すこやかなるときも
作者・窪美澄
出版社・集英社文庫
評価・4点

「ふがいない僕は空を見た」の窪さん。過去のトラウマ?を背負い年に一度に声が出なくなる家具職人の壱晴、アラサー処女の桜子の恋愛小説。壱晴の松江時代(高校時代)の雰囲気などは何となく好きだが、全体的に穏やかな内容で窪さんにしてはインパクト不足の印象。良くも悪くも普通の恋愛小説という感じ。



書名・ポスト橋下の時代 大阪維新はなぜ強いのか
作者・朝日新聞大阪社会部
出版社・朝日新聞出版
評価・8点

私はどちらかと言えば大阪維新支持だが、「大阪維新マンセー」的な本はあまり好きでない。この本は(どちらかと言えば)大阪維新に批判的な朝日新聞社の本なので購入。19年の大阪クロス選挙前後の人間模様・政局が舞台なのだが、これが面白い。下手な歴史小説を読むより間違いなく面白い。維新の会にも色々と問題はあるのだが、この一種の面白さが続く限り大阪においては一定の支持を集めると思う。



書名・ポーランド電撃戦
作者・山崎雅弘
出版社・学研M文庫
評価・5点

第二次世界大戦の端緒となったナチスドイツのポーランド侵攻を、ポーランドの歴史、ドイツとの関係史と絡めて書いた作品(430ページくらいの作品だが、ドイツ軍がポーランドに侵攻するのは250ページをすぎてから)。複雑な情勢をわかりやすく描く山崎氏の腕前は流石である。この作品は恐らく絶版だと思うが、マイナーすぎる内容のため復刊は難しいだろう(そんなに売れんだろう)。



書名・東西冷戦史 二つに分断された世界
作者・山崎雅弘
出版社・アルタープレス合同会社
評価・5点

いつもの山崎史の戦史分析。朝鮮戦争、インドシナ戦争、ベトナム戦争、ラオス・カンボジア紛争など。変わり種では国際連合の誕生やソ連によるベルリン封鎖の記事も。相変わらず超面白いわけではないが、安定感はあり、何となく買ってしまう。中国史小説の小前亮さんみたいな感じかな・・・。 最近山崎さんは竹田恒泰っちとTwitterでバトってみたりと何となく左翼陣営的な立ち位置、軍事史の専門家なのにそっち方面というなかなかに珍しい人材である(笑)



書名・信長新記  
作者・佐藤大輔
出版社・徳間文庫
評価・7点

全3巻。架空戦記の大家・佐藤大輔の珍しい戦国時代モノ(第二次世界大戦など1900年代を描く作品が大部分を占める)。「本能寺の変で信長が生き残った世界」というありがちな設定だが、独特の佐藤節が炸裂し非常に興味深い内容となっている。話の展開を楽しむというよりは佐藤氏が描く戦国武将たちの造詣・評価・会話などを非常に興味深く読んだ。特に本能寺の変直後の高松城水攻め中の秀吉を書いた箇所は絶品で、佐藤氏の普通の歴史小説が読みたかったな、と思わせる。なお、通常運転ではあるが、未完である(泣)





書名・日韓激突  
作者・手嶋龍一・佐藤優
出版社・中公新書ラクレ
評価・6点

年に1冊くらい出る恒例の対談本。このコンビの対談本は結構好きで楽しみにしている。日韓の葛藤やイラン・ホルムズ海峡の問題をコンビが読み解く。



書名・ボス、俺を使ってくれないか  
作者・中溝康隆
出版社・白泉社
評価・7点

巨人系面白お下品ブログ「プロ野球死亡遊戯」で野球ブログ界のスターとなった著者の小説である。小説といっても舞台はプロ野球、巨人軍をモデルとした球団・東京エレファンツ。登場する人物もそれぞれ既視感がある。そして内容はリアル、お下品かつ面白い・・・。文学的価値など鼻くそほどもないし、特に心に残ることもないが、単純に面白い(ただし、プロ野球ファン以外にはあまり通用しない面白さかも)。何となく漫画を読んだ後のような読後感。