ホーム>でぶぶの考察シリーズ|阪神タイガース捕手陣の未来(2019年7月8日更新)

阪神タイガース捕手陣の未来

矢野阪神1年目もシーズンの半分を終えました。ここまでの戦いぶりですが、まずまず健闘しているのではないかと思います。優勝にはとうてい手が届かなそうですが、Aクラスは十分狙える位置です。シーズン前は「矢野監督1年目やし最下位でなければええわ」という感じでしたので、まあまあ良い感じかと。

今回は阪神永遠の課題野手陣について適当に考察します。ポジション別に(一応)長期的な視野で考察したいと思います。まずは、梅野が盤石の地位を築きつつある捕手陣に関してです。


阪神捕手陣テキトー考察

梅野(右打ち・28歳)が昨年後半から不動のレギュラーの座を掴みました。現在のセリーグにおいてベストナイン・ゴールデンクラブを狙える立ち位置の捕手となり、28歳という年齢を考えれば今後5年は安泰でしょう(怪我やFA流出がなければですが・・・)。身体能力が高く、強肩・俊足・高い壁性能など弱点らしい弱点がありません。前半戦絶好調だった打撃は多少下降気味ですが、守備時の貢献を考えれば打率250で十分です。

2番手捕手を争うのは坂本(右打ち・26歳)長坂(右打ち・25歳)になるでしょう。特に坂本は玄人筋の評価が高く、守備・打撃ともに正捕手に求められる最低限の能力を備えていると思います。ただ、現状では梅野の壁を突き破るほどではなく、(言葉は悪いですが)梅野のアクシデント待ちという立ち位置でしょう。長坂に関しても1軍での実績はほとんどありませんが、入団2年目から2軍ではそれなりの実力を見せており、1軍でも使える捕手だと思います(梅野・坂本の壁が厚く1軍ベンチ入りすら容易ではありませんが・・・)。

立ち位置が難しいのは原口(右打ち・27歳)です。一時期4番も務めた(捕手にしては)高い打撃力や育成からの這い上がり・病魔をも乗り越えたストーリー性などから一種のスター性がありますが、「病み上がり」「肩がそれほどよくない」「かつてヘルニアをやっている」などから正捕手候補にはあげづらい状況です(梅野がいるので無理に正捕手争いさせなくてもええやろ、という考えになると思います)。3番手捕手兼一塁の控え兼代打の切り札という立場で1軍枠を確保できることは間違いありませんが(首脳陣からすれば有り難い存在です)、年齢の近い梅野から正捕手を奪うのは困難ですし、かと言って一塁手としては長打力不足で控えとして生きていくしかありません。トレードで他球団に移籍すれば正捕手への道も開けるかもしれませんが、今年の癌からの復活劇によって実力以上に特別枠(球団がトレードしづらい)な選手になってしまった観があります。原口本人からの強い直訴でもない限りトレードされることもないのではないでしょうか。控えにしておくのは勿体ない選手であるのは間違いありません。

岡崎(右打ち・36歳)小宮山(右打ち・34歳)は年齢・能力の問題もあり正捕手争いに関しては蚊帳の外です。梅野・坂本の両選手が同時に怪我でもしない限りは1軍での出番はないでしょう。ただし、両捕手とも(一応)1軍での経験があるため、緊急時の保険としてどちらか1名は2軍で待機していてもらいたいところです(逆に言えば今オフにどちらか1人は自由契約になる可能性が高いと思います。緊急時の保険は2人もいらないでしょうから・・・。どちらが自由契約になるかは・・・読めないですね。実力的には微差で岡崎が上、後は岡崎が2歳年上という年齢差がどう評価されるかでしょう・・・)。

育成枠の片山(左打ち・25歳)は、最低限の打撃力はありそうですが、守備はまだまだこれからでしょう。2軍で正捕手の座を得て初めて支配下登録が見えてくると思いますし、勝負はそれからです。ただ、阪神では唯一の左打ち捕手ですから、数年内に打撃をとっかかりに1軍枠を奪う可能性はあるかと思います(2軍で3割近い打率とある程度の長打力を発揮する必要があるでしょう)。



総評

12球団屈指と言われはじめた梅野が正捕手として君臨(最近では阪神ファン以外からも、森・会沢らと並んで語られるようになってきたと思います)。他にも正捕手をこなせそうな司令塔タイプのキャプテンシー坂本、打撃タイプの人格者原口がおり充実した陣容です。また、梅野28歳、坂本26歳、原口27歳とこれから脂の乗った時期に入っていきますので年齢的な不安も皆無です。阪神の8つのポジションの中で一番充実しているのではないでしょうか。

従って補強の必要性は低く(即戦力捕手を獲得しても出番がない)、もしドラフトで指名するのであれば高校生捕手を指名すべきでしょう。