ホーム>でぶぶの考察シリーズ|阪神タイガース2020年戦力外通告雑感(2020年11月18日更新)

でぶぶ的テキトー考察|阪神タイガース2020年戦力外通告雑感

まずは11月18日時点での戦力外通告選手及び引退選手の一覧です(外国人選手は除く)。

能見篤史  41歳 投手(元左のエース・左の中継ぎ)
藤川球児  40歳 投手(レジェンド・元抑え)
高野圭佑  29歳 投手(右の中継ぎ)
福永春吾  26歳 投手(右の中継ぎ)
岡崎太一  37歳 捕手(控え捕手・右打ち)
横山雄哉  26歳 投手(左の先発)
上本博紀  34歳 内野手(元二塁レギュラー・右打ち)
福留孝介  43歳 外野手(元メジャーリーガー・左打ち)
伊藤隼太  31歳 外野手(左の代打・左打ち)

とりあえず11月18日時点で私が把握している情報です(もしかすると追加の戦力外もあるかもしれません)。戦力外・引退の顔ぶれですが「今年は思い切ったな」という印象です。自分から引退を申し出た藤川はともかく、福留と能見に関しては後1年ほどは阪神で現役を続けさせ、その後は(コーチなどとして)球団に残すのではないかと思っていました。上本については「えっ、上本切るの?」っていう感じですね。最早レギュラーは望めませんが(阪神比では)そこまでベテランではないし、本当に意外です。藤川、能見、福留、上本というそれなりのビッグネームが戦力外となったのは、年齢面などもあるでしょうが、コロナによる収入減のため年俸が高額なベテランを切るという思惑もあったのかもしれませんね(全員年俸に見合った成績は残していませんからね)。

それ以外の顔ぶれに関しては「年齢」「ドラ1」という観点から横山が少し意外でしたが、その他は妥当なところかと思いますね。

選手ごとに簡単な雑感を書いてみます。戦力外・引退の意外度をA・B・Cの三段階で評価しました(A「マジかっ!意外だ!」B「ちょっとだけ意外だ」Cが「妥当だ予想通りだ」になります)。ただし、あくまで管理人でぶぶのテキトーな雑感ですのでご承知おきください。



以下戦力外選手・引退選手に対するでぶぶのテキトーな感想


能見篤史 投手 41歳
意外度A(後1年やってから円満引退かと思っていた)

一番意外だったかもしれません、今年も普通に34試合に登板してますしね。「生え抜き功労者元エース」「敗戦処理とはいえ今年もそれなりに登板」「球速はまだ出る」「左」「人格的に問題なし」などから、まさか今オフに戦力外になるとは思いませんでした。純粋な戦力面で見れば最早主力とはいえず、大きなマイナスはないですが、「文句も言わずどこのポジションでも投げてくれる左の元エース」というのは中々貴重だと思うんですけどね・・・。ちなみに戦力外通告後はグングンと球速が上がっていき、最後は往年の美しい投球フォームから149キロ投げてましたね・・・あの投球を見てしまうと能見を獲得する球団があるのではないかと思いますね。


藤川球児 投手 40歳
意外度B(潔い去り際やな)

去年はストッパーを務めた選手ですから、今年で引退するのは予想外と言えば予想外でした。ただ、シーズン開始直後の打たれ具合を見ると「限界が近いな」と思わさせられたのも事実です。本人から引退を申し出てくれたことによって球団上層部もほっとしたのではないでしょうか(去年の鳥谷は後味が悪かったですからね)。何にせよストレート中心の投球スタイルでよくこの年齢まで第一線で働けたものです。私が野球を見始めてからの阪神選手の中で一番「レジェンド」の名が相応しい選手かと思います。


高野圭佑 投手 29歳
意外度C(切りやすいところ)

トレードで阪神にやってきた中堅の右の中継ぎタイプという一番切りやすいタイプの選手です。2軍の成績も芳しくなかったのでやむを得ないでしょう。ただ、去年も今年もほとんどチャンスが与えられなかった印象です。


福永春吾 投手 26歳
意外度C(切りやすいところ)

生え抜きですが、「ドラフト下位指名」「独立リーグ出身」という切りやすいタイプです。ただ、2軍では「かなり球速が出ている」などの噂も聞いていましたし、年齢が若く壊滅的というほどの成績でもないので、残すかなと思っていましたが、残しませんでしたね(同じ右なら中田や伊藤和のほうが危ういかと思っていました)。ただ、1軍で投げている姿からはそこまでのオーラを感じられなかったので仕方ないと言えば仕方ないでしょう。


横山雄哉 投手 26歳
意外度A(意外だが・・・)

「20代」「社会人出身のドラフト1位」「左」「2軍ではなかなかの成績」などから今オフ戦力外になるとは思っていませんでした。2軍では数字だけ見れば見事な成績を残しており主力レベルです。ただ、怪我が多く一番の持ち味であったストレートの球威が落ち続けており「2軍では通用しても今後1軍では使えないだろうな」と(阪神にしては珍しく)ドライに判断されたのでしょう。特に他球団に拾ってほしい選手です。


岡崎太一 捕手 37歳
意外度C(妥当。お疲れ様、という感じ)

(今年での戦力外は)恐らくシーズン前から既定路線でしょう。年齢的にも能力的にも限界だと思いますね、恐らく今年も2軍ではコーチ的な役割も多くに担っていたのではないでしょうか。


上本博紀 内野手 34歳
意外度A(意外)

大ベテランというほどの年齢でもないですし、能力的にもまだ1軍で起用できる選手です(守備力はともかく、一定の打撃力・走力は保っていると見ます)。選手会長も務めた生え抜き(しかもうるさ型ではなく真面目タイプ)をこのタイミングで戦力外とは本当に意外です。あえて理由を探すなら「セカンドしか守れない」「守備固めで使うタイプではない」「代打で使うタイプではない」「怪我が多い」「微妙に年俸が高い(藤川・福留・能見らに比べると安いですが)」などで、スタメンで使ってこそ輝くタイプにも関わらずレギュラー起用の目がなくなったので戦力外という感じなのかもしれないですね。


福留孝介 外野手 43歳
意外度B(戦力外はともかく球団に残すよう動くかと思っていた)

年齢・能力(加齢による能力低下)・高年俸などから戦力構想外となるのは致し方なしと思っていました。それでも「コーチなどして球団に残す」「兼任コーチを打診し1年は猶予を与える」など阪神球団に福留を残す道を探るのではないか、と思っていました。戦力外自体はそこまで意外ではないですが、(実際のところどうなのかは分かりませんが)このようにポーンと放り出すような形になるのは予想外です。(コロナ騒動で多少ケチがついたとはいえ)指導者として必要な人材だと思うんですがね・・・。


伊藤隼太 外野手 31歳
意外度C(妥当)

成績から考えるとまったくもって妥当です。謎の力が働いて今オフも生き延びるかと思っておりましたが、そんなことはありませんでした。一時期代打等で1軍控えとして活躍するなど全く通用しなかったわけではないのですが、何故かネタ系選手としての地位を確立してしまいました(泣)本人は現役続行を希望しているみたいですが、さすがに今の伊藤を獲得する球団があるのかどうか・・・。守備・走塁はそれほど期待できない上2軍の打率が1割台でホームラン1本ですからね・・・。


他球団が獲得しそうな選手は?

ベテラン3選手に関しては、能見はどこか獲得すると思いますね。戦力外報道後の怒りの投球はなかなか見事でした(優雅な投球フォームから140キロ台後半を連発)、あれを見ると欲しくなった球団はあると思いますね。福留はどうでしょう?古巣中日が将来の指導者としても加味して獲得するかどうかでしょうね(来年44歳ですから、さすがに戦力としてはもう厳しいでしょう)。上本は読みづらいですね。能力的にはまだまだやれると思うのですが、二塁専門(しかも守備が上手いわけじゃない)というあたりがどう評価されるかです。上本のような選手が戦力外選手市場でどのように評価されるのか興味深いです。

他の選手では年齢が若い横山(しかも左)と福永は2軍でもそれなりに投げていますから、育成枠で獲得する球団があるかもしれせん。個人的には、横山はすごく期待していた選手だったのでまた1軍先発で投げる姿が見てみたいですね。


戦力外とならなかった選手

個人的に「今オフ戦力外になるかも」と予想していた選手で戦力外にならなかったのは、中田賢一投手、伊藤和雄投手、荒木郁也内野手、俊介外野手あたりです。

中田に関しては、能見を残して中田を切ると思っていました。先発として期待されましたが予想通りと言うか何と言うかローテの谷間でもまともに機能していませんでしたからね・・・。能見より年俸も安いですし、ソフトバンクから来てもらった選手ですから「1年でクビを切るのは忍びない」ということなのでしょうか。伊藤に関しては、ほとんど1軍経験がないまま大卒プロ9年目、怪我が多い、右で球速いわけじゃないなどからヤバイかなと思っていましたが、先に福永らが切られちゃいましたね。ただ、2軍ではずば抜けた成績(高野、福永よりは上)を残してきた選手ですから年齢より実力を買ったということでしょうか。

荒木に関しては、上本を切るなら先に荒木を切ると思っていました。ただ、荒木はある意味2軍で雑な扱い(超便利屋)をしても許される存在ですから、2軍をうまくまわすために残したというとことはあるかもしれません(さすがに上本をそのような使い方はできないでしょうから)。俊介は微妙かなと思っていましたが、近大佐藤の獲得(俊介も近代卒)、福留・伊藤を切ったので外野のベテランが減ったなどから戦力外を免れたのかと思います。1軍で最低限やれる能力はあるでしょうから、1軍で怪我人が続出した際にはスタメン俊介が見れるかもしれません。