ホーム>でぶぶの考察シリーズ|阪神タイガース2022年ドラフト雑感(2022年11月3日更新)

でぶぶ的テキトー考察|阪神タイガース2022年ドラフト雑感

以前は毎年「ドラフト前予想」的な文章も書いていたのですが、色々と忙しくて3年連続でパスしてしまいました。しかも、このドラフト雑感のupも大幅に遅れてしまいました(待っている人いてないと思うので別にいいのでしょうが)。ドラフト前の個人的指名予想では「1位は浅野が80%、松尾5%、森下5%くらいかな・・・岡田はんオリックス時代に1位2位で社会人二遊間2人を指名した時があったし、もし中野の二塁コンバートを考えてるなら即戦力遊撃手(友杉とか)にいく可能性も10%くらいあるかもしれん」と思ってました

とりあえずは今年のタイガースの指名選手を復習しましょう。

  
順位 名前 ポジション 出身
1位 森下翔太 外野手 中央大学
2位 門別啓人 投手 東海大札幌高校
3位 井坪陽生 外野手 関東第一高校
4位 茨木秀俊 投手 帝京長岡高校
5位 戸井零士 内野手 天理高校
6位 富田蓮 投手 三菱自動車岡崎
育成1 野口恭佑 外野手 九州産業大学

9球団が事前に1位指名を公表するという異例のドラフトでしたね(1位指名の時のドキドキ感はかなり減退でした)。阪神、横浜、ロッテが非公表だったわけですが、阪神(浅野)と横浜(松尾)は予想の範疇、ロッテ(荘司)は毎度毎度予想しがたいです(笑)

岡田監督がクジを引いて案の定浅野は外してしまいました(隣の原監督の若々しさと岡田監督の老け具合の落差が凄かったです(笑))。外れ1位は大学の右の外野手ではナンバー1と言われた森下でした。最近のドラフトはこのあたり一貫してますよね(藤原、辰巳を外して同じ左の外野手近本にいったり、奥川を外して西、小園を外して森木など)。個人的には遊撃守備の評判が高い友杉(天理大)を外れ1位で指名しても面白かったかと思いますが、二遊間はまだ見極め中で中野をコンバートするかどうかも未定ということなんでしょうね。

岡田新監督就任直後のドラフトゆえに即戦力を重視するのかとも思いましたが、意外にも即戦力らいし即戦力は1位の森下くらいでした、これは良い傾向かと思いますね(岡田ドラフトに懸念を抱いていた阪神ファンも多かったでしょうから)。高校生の多さにはびっくりしましたが、チーム全体の年齢・ポジション・左右のバランスを考慮したと考えれば良いドラフトだったと言えるでしょう。

個人的に阪神が獲得してほしかった選手・注目していた選手ですが、
・友杉内野手(ロッテ2位)・・・「遊撃友杉、二塁中野」という布陣を見てみたかった気がします。阪神の2巡目まで残っていれば・・・
・西村外野手(ヤクルト2位)・・・左のなんか独特な雰囲気を持っている打者です。ただ、同タイプの前川右京(左打ち、外野)を去年指名していたので、指名可能性が低いのは分かっていました・・・
・平良内野手(楽5天位)・・・マン振りスラッガー。好きなタイプですが、守備難タイプということで指名は期待しておりませんでした・・・
・山田投手(西武5位)・・・説明不要の甲子園のヒーロー。この順位で指名できるのであれば、阪神もいってほしかった・・・。
・奈良間内野手(日本ハム5位)、田中内野手(中日6位)・・・「守備に特徴のある右打ち内野手」という阪神に不足している属性の選手。この順位で彼らを指名できるなら指名しても良かったのでは、と思います。
・山田健太内野手・・・今年指名漏れで話題になった大物二塁手。私も2位のどこかで消えるかなと思っていたのですが、まさかの指名漏れ。守備・走塁の評価が予想以上に低かったようです。ただ、「右打ち」「スター性」「ある程度の長打力と確実性を兼備している点」などから、二塁手ではなく将来の主軸候補(大山の後釜あたり)として、下位で指名できるなら指名してほしかったなと思いますね。

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以下各指名選手に対するでぶぶのテキトーな感想


1位 森下外野手

「入札は浅野外野手で外したら森下外野手か松尾捕手」という大方のスポーツ新聞やファンの想定通りの展開でしたね。「即戦力」という意味では、岡田監督(以下「どんでん」という)にとって浅野外野手より森下外野手で良かったんじゃないですかね。「右の長距離砲、外野手、東都、大学通算打率」などから江越臭がほのかに漂ってくる気もしますが、多分気のせいでしょう。「大山、佐藤の内野固定」「ロハスクビ」「糸井引退」によって阪神の外野はカスカス状態、レギュラー確定は近本くらいで開幕ライトとレフトは誰が守っているか予想もつきません。そういう意味では森下外野手にとって良いタイミングでの入団かと思いますね。補強ポイントにすっぽりはまる属性の選手ですから1年目から外野レギュラーを奪ってほしいですね。


2位 門別投手

岡田野球において重要な守備の固い二遊間が壊滅状態だったので、即戦力の右打ち二遊間(田中とか奈良間とか、守備上手くないけど右打ちの山田とか)にいくのかなと思ったのですが、高校生サウスポーでビックリしました。まあ確かに及川より年齢が下の左腕がいないのでチーム構成的には補強ポイントですし、高卒大型左腕はモノになればでかいですからね(井川とか)。去年は西、才木、浜地ら高卒組が飛躍したので高卒投手の育成に自信が出てきたんですかね。


3位 井坪外野手

2位門別投手の時点で「今年はミーハードラフトじゃねぇな」と感じましたが、3位も有名とは言えない高校生の右の外野手でしたね。強肩・俊足・長打力ありとかなりの好素材のようですので2軍で鍛えまくってほしいですね。若い右の外野手は井上(広大)しかいませんでしたが、森下外野手と井坪外野手の加入によって一気に充実した気分になりますね(笑)逆に井上は来季1軍で結果を残さないとかなりマズくなりましたね。


4位 茨木投手

予想通り私の知らない選手(笑)2位の門別投手はかろうじて名前を知っていましたが、井坪外野手と茨木投手は全く知りませんでした(泣)野球太郎には「山本由伸タイプ」と書かれていましたので同じ4位指名の山本投手のような成長を期待したいです(それにしても「山本由伸タイプ」ってすげえな)。


5位 戸井内野手

甲子園で活躍した右の強打の内野手ですね。右の若手内野手は皆無に近いので良い指名かと思います。高校では遊撃手がメインだったと思うんですけどどういう想定で指名したのか。「右の長距離砲」としてなのか、全然いない「右の遊撃手」としてなのか。まあ来季の2軍での起用方法を見れば分かるでしょう。左打者ばっかりの二遊間を守れる守備力があればよいのですが。


6位 富田投手

社会人サウスポーですが全然知らん選手です。最近の阪神下位指名はなかなか目利きが良い感じですので期待したいですね。


育成 野口外野手

ぬおっ、また右の外野手を突っ込んできました!なかなか極端ですね。まずは同じ育成大卒右打ち外野手の小野寺を超えれるかどうかですね。




全体

浅野外野手はクジを外してしまいましたが、年齢や打席の左右なども含めた広い意味での補強ポイントをある程度おさえた感じですかね、ある意味独自路線とも言えるかもしれません。どんでん就任でご祝儀即戦力路線に走るかなとも思ったのですが、球団もどんでんもあんまりそんな気がなさそうだったのは良かったかと思います。ただ、どんでんの志向する守備力重視の野球をやるためには即戦力の守備型二遊間は必要だったんじゃないかとは思いますね、欲しい選手が先に指名されて指名できなかったのか、それとも1年目は現有戦力の見極めに使うのか、どっちだったのか気になりますね。

日本人の主力打者がほとんど左だったので、右の主軸候補の森下外野手は良い指名だったと思います。そのあと2人も同じ右の外野手をとったのは「徹底するんやな」と思いましたね。戸井内野手も右ですし、今年のドラフトのテーマは「右打者」だったとういことでしょう(ドラフト直前にもトレードで右打者2枚ゲットしてますし、右打者一気に増えました(笑))。年齢構成的にあまり厚みがない部分でもある左右の高卒投手も獲得するなど、阪神もドラフト巧者になってきたのか!?とも思わせるような指名だったかと思います。森下外野手以外は即戦力ではなく素材だと思いますので、彼らの2軍での活躍を生暖かく見守っていきたいと思います。