でぶぶの読んだ本考察|2017年7月
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でぶぶの読んだ本考察|2017年7月に!読破!した本
「でぶぶの読んだ本考察」は本サイト管理人でぶぶの小学生の読書感想文以下のテキトーな考察です!独断と偏見で読んだ本を評価(10点満点)までしちゃうよ!ちょっと辛口かもしれません・・・
※「ネタバレ」があるかもです!「ネタバレ」が絶対に嫌な方はこれ以上読み進めないように!
書名・世界を動かす巨人たち(経済人編)
作者・池上彰
出版社・集英社新書
評価・5点
説明おじさんが世界の大富豪たち(単なる大富豪でなく世界に影響を与えるような大富豪)について説明する可もなく不可もなくな本。アリババの馬雲、マイクロソフトのビルゲイツ、アマゾンのジェフベゾス、投資家のバフェット爺さん、フェイスブックのザッカーバーグなどなど有名どころを無難におさえている。詳しい人には物足りないだろうが、私のような一般人にとっては入門書として悪くない。
書名・流
作者・東山彰良
出版社・講談社文庫
評価・5点
直木賞受賞作。帯に「20年に一度の傑作by北方謙三」とあったがせいぜい「2ヶ月に一度の傑作」だと思う。なんか辛辣になっているのは、前評判が凄く高かったので過度に期待していたためで、この作品自体がそこまで悪いわけではない(点数も5点つけてるよ!)、恐らく私と合わなかっただけであろう。一応内容だが1970年代の台湾を中心に外省人の子孫である葉秋生の青春を活写する。作者の東山さんが台湾生まれなので自伝的要素も入ってると思う。
書名・Aではない君と
作者・薬丸岳
出版社・講談社文庫
評価・7点
エンタテイメント系少年犯罪モノ作家の薬丸さんの吉川文学新人賞受賞作。神戸の少年Aの事件を彷彿させる内容(主人公の男性の子が犯人、すなわち少年Aだ!)で薬丸文学の真骨頂か!と思って読み進めていたが、何だかきれいにまとめすぎのような気もする。エンタテイメント小説としては悪くないのだろうが、少年犯罪の底知れぬ闇のようなものは感じられず、この作家の読みやすさと同時に限界を感じたような気もする。薬丸さんはもう一皮むけたら大物作家になれるような気がするので期待している。
書名・謎の独立国家ソマリランド
作者・高野秀行
出版社・集英社文庫
評価・7点
お馬鹿な本ばかり書いている高野さんの、数少ないマジメ系の本である(他にはアヘン王国潜入記、西南シルクロードなどがある)。日本人にほとんど知られていないアフリカの一角ソマリア(てゆーかソマリランド、プントランド)への潜入記、海賊で有名な(世評的には)デンジャラスゾーンにテキトーに潜入する高野さんは相変わらずである。もうかなりのお年だと思うがこのスタイルで死ぬまでいくのであろうか・・・。いくつかの賞を受賞したように骨太な作品で「こんな不真面目な野郎の本を読むか!」と高野さんに辟易していた諸兄にこそ手にとってほしい一冊である(質の高いノンフィクションであると思う)。まぁ高野さんは相変わらずカート(ダメダメな葉っぱ)をやってラリっていたが・・・。
書名・キャプテンシー
作者・鳥谷敬
出版社・角川新書
評価・2点
1年半くらい前の本でブックオフで100円でゲッチュ!阪神の鉄人にして夜の三冠王鳥谷選手の自伝的本である。ただし、内容はそれほど濃くない・・・(てか薄い)、何か中途半端にマジメすぎるのである(同じ鉄人でも全てにおいて濃い金本氏の著作のほうが上であろう・・・)。いっそのこと中野渡氏(反ベイスターズのもつ鍋屋さん)の著作のような暴露本チックにしたら面白かったのだろうが、10年以上かけて定着した鳥谷氏の鉄仮面キャラが崩壊するだけであろう(多分めっちゃ売れると思うけど)。
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書名・さよなら神様
作者・摩耶雄嵩
出版社・文春文庫
評価・7点
問題作「神様ゲーム」の続編的作品。絶対的存在である自称神様・鈴木少年(多分ホンモノの神様)によって1行目から「〇〇が犯人だよ」と明かされる異色の連作集。よって犯人は最初から明らかであり、犯人探しではなく「そいつに犯行は可能なのか?」「不可能っぽいけど神様が可能って言っている以上方法があるはずだ」というような感じで話が展開していく。また、摩耶さんの作品らしく相変わらず後味は悪い(笑)基本的にミステリ好き以外は読まない方がいいような気がするのだが・・・(新刊台でかなり展開していたが、この作家の本を善良な一般市民に進めるのは正しいのだろうか・・・)。
書名・ネットは基本、クソメディア
作者・中川淳一郎
出版社・角川新書
評価・5点
DeNAのキュレーションサイト問題などを中心にインターネット業界の無法っぷりを解き明かす本。ネット業界にどっぷり浸かっている著者によるざっくばらんな内容であり、多少ネット業界に浸かったことのある人間としては大変興味深く読んだ。まぁクソメディアである点についてはそれほど異存はない(笑)
書名・知らないと恥をかく世界の大問題8
作者・池上彰
出版社・角川新書
評価・5点
池上さんの「世界のニュースダイジェスト」的な本。特別深い内容が書かれているわけではないが「とりあえず世界情勢に対するうわべの知識を得ておきたい」という方にドンピシャである。私自身も、この「本出しまくりの説明おじさん」から世界情勢に関する浅い知識を取得しているのである。
書名・戸籍のない日本人
作者・秋山千佳
出版社・双葉新書
評価・6点
「離婚後300日以内に生まれた子は前夫の子と推定する」この民法の規定により無戸籍者となってしまった人たちを追ったルポ。普段戸籍などは滅多に意識しないが、戸籍がないことによって人生はそこまで激変するのかと・・・。それと、この本を読んで稲田朋美氏のことが嫌いになった(もともと好きではないが・・・)。
書名・裁判所の正体
作者・瀬木比呂志・清水潔
出版社・新潮社
評価・5点
(本業界では)それなりに大物感がある二人による対談である(瀬木さんは絶望の裁判所、清水さんは桶川ストーカー殺人事件や殺人犯はそこにる、などで有名)。私は今までの双方の著作を面白いと感じていたので大いに期待してこの本を読ませてもらった。結論から言うと「ちょっとマジメすぎたかな(硬いかな)」という印象。「裁判所」そのものが対談の表題ということで仕方ないのかもしれないが、期待していた「夢中で読む」というような読書にはならなかった。良書だとは思うのだが・・・。
書名・エクソダス症候群
作者・宮内悠介
出版社・創元SF文庫
評価・4点
SF小説界の若き俊英・宮内さん。火星の精神病院が舞台のお話で、舞台設定などが全然好みに合わなかったので4点としたが、文章自体は非常に上手いと思う(前作「盤上の夜」は非常に好きである)。最近各賞を乱獲しはじめており直木賞にもノミネート、実力は申し分ないし、過疎化している日本SF小説界を背負って立つことになるのは間違いないであろう。
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