でぶぶの読んだ本考察|2017年8月
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ホーム>でぶぶの読んだ本考察>2017年8月に読んだ本(2017年9月7日更新)
でぶぶの読んだ本考察|2017年8月に!読破!した本
「でぶぶの読んだ本考察」は本サイト管理人でぶぶの小学生の読書感想文以下のテキトーな考察です!独断と偏見で読んだ本を評価(10点満点)までしちゃうよ!ちょっと辛口かもしれません・・・
※「ネタバレ」があるかもです!「ネタバレ」が絶対に嫌な方はこれ以上読み進めないように!
書名・満願
作者・米澤穂信
出版社・新潮文庫
評価・7点
「このミステリーがすごい」「山本周五郎賞」など、その年にやけに話題になってた本が文庫で登場。今までの米澤さんは「文章の技巧は見事だけど何か足りない」というイメージだったけど、この作品は技巧が更に昇華した印象を受け短編集ながら読み応え十分。米澤さんの作品では「折れた竜骨」と並んで好きかな。
書名・雪の香り
作者・塩田武士
出版社・文春文庫
評価・3点
森永グリコ事件を小説化した「罪の声」が話題の塩田さん。可愛らしい表紙に惹かれて買ってみたが、京都を舞台にしたかなりベタベタの恋愛小説。私は雪乃のエキセントリックさについていけないと思うので、彼女と交際するのは無理でしょう。背表紙にて「純愛ミステリーの傑作」と謳われておりますが、それほどではないです(てか、これミステリー?ただの純愛小説では?)。「罪の声」はやく文庫化しないかな。
書名・騙されてたまるか
作者・清水潔
出版社・新潮新書
評価・6点
「桶川ストーカー事件 遺言」「殺人犯はそこにいる」など極めて優れてルポで有名な清水さんの著作。一個の事件に関するルポではなく、清水さんのジャーナリスト人生のダイジェスト版みたいな感じの内容。上記2作(なかなかの大作)を読むパワーがない人はとりあえずこの本を読んでみよう!読みやすいし、真実に執念で迫る清水さんの熱い姿にジャーナリスト魂を感じる。
書名・ブラッドハーレーの馬車(マンガ)
作者・沙村広明
出版社・太田出版
評価・7点
「トラウマになる漫画」「知り合いにおすすめできない漫画」である。内容は「孤児院で成長した女の子が馬車に乗って向かった先は・・・」・・・ここでは書けねぇ・・。とりあえずエログロに耐性のある人、心がない人、虚無に支配されている人以外は読まないほうがよいと思います。ただし、クソのような内容にも関わらず沙村広明という異形の漫画家の実力によって(一見)独特の色を持つ作品に仕上がっています。嫌いな人はとことん嫌い、好きな人はとことん好きという読者を超選ぶ作品と言えるでしょう。
書名・カエルの楽園
作者・百田尚樹
出版社・新潮文庫
評価・6点
みんな大好き右寄り作家の百田さんの風刺小説。「放浪のカエルがたどり着いた、平和なカエルの国は三戒という戒律と謝りソングという奇妙な歌によって守られていた。だが、南の沼に棲む凶暴なウシガエルの魔の手が・・・」という超わかりやすく(笑)現代の日本と周辺事情を風刺。「ようこんな本書こうと思ったな・・・」というのが最初の感想。百田さんだから書けた、百田さんだから売れた、って感じの小説だと思う。この人は余計な事言いまくるけど大衆小説家としての腕は確かよね。この小説も大傑作とまではいかないけど、楽しく読めましたよ(個人的にはスチームボートが結構ツボだった)。なお、左寄りの方々は読むと頭に血が上ると思うので読まない方が良いかと。
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書名・イノセント・デイズ
作者・早見和真
出版社・新潮文庫
評価・6点
そこまで有名作家ではないと思うが、やけに書店でプッシュされていた作品。元恋人の家に放火した田中幸乃という女性の人生を田中幸乃以外の視点から追う内容である。ただ、重いね・・・特に中学時代の部分を書いた章は読んでいてしんどかった。しかし、この話の終わり方はこれで良かったのかねぇ、確かにある意味これしかない終わり方かもしれないが・・・なかなかの作品だと思うが重いので元気な時に読んだほうがよい作品。
書名・森は知っている
作者・吉田修一
出版社・幻冬舎文庫
評価・5点
「太陽は動かない」の前日譚的作品。そこそこ面白いが「吉田修一に求められているのはこれじゃない」という気がしてならない。
書名・アイネクライネナハトムジーク
作者・伊坂幸太郎
出版社・幻冬舎文庫
評価・8点
タイトル意味不明。ネット上でもそんなに評価が高くないみたいだけど、私は好きですねこの作品。日常系の短編集やねんけど、ほとんど外れがなくてどれもええ話なんや。久々に当たりな伊坂さんやねんな。
書名・殺人の門
作者・東野圭吾
出版社・角川文庫
評価・7点
結構古い作品だけど今まで中途半端にしか読んでなかったのでちゃんと読んでみた。暗い、重い、長い、読後感悪い・・・でも、上手い。東野さんの作品の中でこの作品を好きって人はほとんどいないと思うが(私も好きじゃない)、ある意味傑作だと思う。
書名・泣き虫弱虫諸葛孔明第伍部
作者・酒見賢一
出版社・文藝春秋
評価・4点
酒見版三国志(諸葛孔明が主役)の完結巻。第壱部や第弐部は9点つけてもいいくらいのテンションの高さ(素晴らしくクソみたない内容、何回も読んだぜ)だったが、最後はテンションガタ落ちでほとんど普通の三国志に・・・。正直第四部や第伍部は惰性で買いました・・・まさしく竜頭蛇尾!
書名・誓約
作者・薬丸岳
出版社・幻冬舎文庫
評価・3点
これは薬丸さんの中ではハズレかな。相変わらず読みやすいのだが、感ずるものがあまりない。特に主人公がなかなかの屑野郎で、過去の罪はともかく、物語終盤の行動は相手が屑だからあまり目立っていないが、かなりの屑的行動である。最後は一応キレイな終わり方になっており、主人公がちょっといい人っぽくなっているが、よく考えれば屑野郎なのである。まぁ、人間というのは一筋縄でいかないもので、立派な部分もあれば、屑な部分もある。それを考えれば、この主人公はある意味リアリティがある存在なのかもしれない。
書名・マンション格差
作者・榊淳司
出版社・講談社現代新書
評価・5点
住宅ジャーナリストによるマンション概論。資産的価値という観点から、どのようなマンションを買うのがよいかわかりやすく解説しており、マンション購入について関心がある人は参考資料として読んでおく価値はあるかと思う。ちなみに私はマンション購入には関心がない(笑)
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