
「宅地建物取引主任者」超独断評価(5段階評価です)
◆難易度 ★★★☆☆ 3
◆収入力 ★★☆☆☆ 2
◆就職力 ★★★☆☆ 3
◆資格価値 ★★★☆☆ 3
宅地建物取引主任者と難易度 (難易度3)
■宅建の難易度は、このような表現が正しいのかよく分かりませんが「おてごろ」と言えます。すごく難しいわけではないが、簡単ではない。ちょっとした勉強で合格するわけではないが、年単位の勉強が必要なわけではない。といった感じです。「法律資格の登竜門」と言われたりもしますが、宅建にふさわしい呼び名であると思います。
■参考資料の通り合格率が15%から18 %ほどです。いわゆる難関試験ではありませんが、ある程度の時間をかけてきちんと勉強しなければ合格できません。「簡単」「楽勝」などという声もよく耳にしますが、それは一部の天才や法律系資格の勉強慣れしている人たちにとってです。一般の人がそれを信じると痛い目にあいます。
■資格予備校の利用についてですが、宅建は「予備校を利用しなければ合格しない」という試験ではありません。法律系の資格でも行政書士や社会保険労務士レベルになると予備校を利用したほうが絶対よいと思いますが、宅建はそうではありません。テキストと過去問のみでも合格ラインには到達できます。ただし「効率的な勉強がしたい方」「試験科目である民法の学習がはじめてな方」などは予備校を利用されるべきだと思います。
※参考資料 宅地建物取引主任者試験の受験者数・合格率回数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2004年 | 173,457人 | 27,639人 | 15.9% |
2005年 | 181,880人 | 31,520人 | 17.3% |
2006年 | 193,573人 | 33,191人 | 17.1% |
2007年 | 209,684人 | 36,203人 | 17.3% |
2008年 | 209,415人 | 33,946人 | 16.2% |
2009年 | 195,515人 | 34,918人 | 17.9% |
2010年 | 186,542人 | 28,311人 | 15.2% |
2011年 | 188,572人 | 30,391人 | 16.1% |
2012年 | 191,169人 | 32,000人 | 16.7% |
2013年 | 186,304人 | 28,470人 | 15.3% |
当サイト管理人の宅地建物取引主任者試験勉強法
■管理人は10月の試験に備え、7月の終わりごろから少しずつ勉強をはじめました。使用したのはLECのテキスト3冊、LECの過去問題集3冊(全て本屋さんで売っているものです)です。テキストは繰り返し読んで、その後問題集を繰り返しやりました。LECの市販の模試も購入したのですが、これは結局あまりやりませんでした。とにかくテキストと過去問を繰り返しやりました。
■管理人は多少民法の知識があったのでそこまで苦労しませんでしたが、管理人の感覚としては、一般の方が合格するために必要な期間は、時間に余裕がある方(1日何時間も勉強できる方)で3ヶ月程度、あまり時間がない方(サラリーマンの方などです)は6ヶ月程度が目安になるかと思います。
宅地建物取引主任者の収入と就職 (収入力2)(就職力3)
■国家資格であり設置義務(何人に1人は宅建主任者を店舗に置かなければならない)がありますから、不動産系の会社に就職する際には当然評価されます。また、入社時に取得していなくても、入社後に取得しなければならないこともあるでしょう。宅建の資格手当がつく会社も多いです。
■独立して不動産会社を営む人もおられます。こちらの収入は「ピンからキリ」と言ったところでしょうか。これについては資格の有無と言うより本人の能力、人脈などの部分が大です。開業のための初期費用もかかりますし、宅地建物取引主任者という資格自体に希少価値はありませんから(有資格者はとても多いです)、資格による差別化は難しいでしょう(そのあたりは士業各資格と違うと思います)。
宅地建物取引主任者の価値 (資格価値3)
■宅建というのは非常にコストパフォーマンスのよい資格だと思います。士業の資格に比べればはるかに簡単ですが、簡単すぎるわけではありません(簡単すぎると有資格者が増えすぎて資格の価値が低下します)。そのような手頃な難易度でありながら、国家資格で独占業務があります。
■宅建に関しては「とりあえず宅建を取得してみようかな」というのもありだと思います。明確な目標がなかったとしても、後々他の難関法律系資格の足掛かりになるかもしれませんし、世間一般の認知度もかなり高い資格だからです。年間約20万人が受験するこの資格は数ある国家資格の中でもトップクラスの受験者数を誇っています。履歴書にも書けますし、法律(民法)や不動産についての一定の知識を持っているという証明にもなるでしょう。
■宅建は「就職のため」「自己啓発のため」「難関法律系資格の足掛かりのため」などと様々な目的に使用できる汎用性の高い資格です。とりあえず資格が取りたいなどという方にもおすすめです。管理人にとって宅建は、何年かぶりに受験した資格試験で合格した時は非常に嬉しかったです。
本サイト資格の考察場は宅地建物取引主任者(宅建)の評価、難易度、勉強法、就職活動における価値などについて考察したサイトです。